SAKURA
どんな会社?
着物のレンタル事業をおこなっています。京都は着物レンタルの激戦区でもあり、他社との差別化は必須です。当社では、お客様との個別対応を強みとしており、一人一人のお客様と向き合い、素敵な思い出となるようなおもてなしに努めています。
ダイバーシティ経営を実践できる場として、現在、外国人、高齢者、育児中のお母さん、障害者の雇用を積極的に行っています。時には3歳の子まで出勤してお店を盛り上げてくれています。誰もが働きやすい職場の成功事例を発信していきたいです。
実習生が取り組む仕事内容は?
その方の特性、現在の課題にあわせて業務は用意しています。大きな枠組みとして、事務系、作業系とにわけて用意しております。具体的には、伝票の仕分けや日々の売り上げ管理、顧客分析などの事務業務、うちわなどの販促品の制作、着物、浴衣のアイロンがけ、店内に必要な広報物の制作などになります。
ご本人にとって訓練としての要素を最大限に優先しながら、当社としてやりたくてできていない業務、支援事業所からはアセスメントがとれるという皆にとって良い機会を創造できたらと思います。
職場環境と仕事内容の様子
実習受入する内容は?
1:受入している 2:今はしていないが今後してみたい 3:今後も予定なし
職場体験のみの実習
雇用を前提とした実習
実習を通してマッチングすれば雇用も検討する実習
施設外実習として、工賃を支払う実習
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企業 インタビュー
京都着物レンタル 代表取締役 寺谷 卓也
インタビュアー:田辺 善博
--------------障がい者雇用や障がい者の実習受入をしようと思ったのは何故ですか?
まず、そもそもがこのお店を立ち上げたのが、障がい者雇用の成功事例の発信の場所として作れたら良いなと言うのが元々なんです。僕も元々は事業所に居て、中々企業の雇用が進まない、従業員数が少ないところは障がい者雇用は別のものだと捉えられている所が多くて、そういった所に対して、自分が小規模でも仕事の作り込み、支援体制さえあれば障がい雇用は出来て、障がい者でも活躍できるんだ!という事例として発信したくて、昔の伝手でこういった事業を始めることになったといのがきっかけですね。なので、立ち上げと共に障がい者の人には受入られる仕事は何かないかなといのは、準備していたし、タイミングが合えばいつもでもきてもらったらなというところに、リタリコさん、エンカレッジはすでに来てもらっている感じです。
-------------実際に障がいをもたれた方実習を受け入れされて良かった点は色々あるかと思いますが、1番良かったと思う所はなんですか?
一番良かったのは、うちのスタッフの指導力、接し方が劇的に変わったと思います。元々、僕とスタッフの女の子と2人で立ち上げたお店なんですけど、部下に付いてあげられないし、僕からのトップダウンで行動するだけでした。しかし、実習を受け入れすることで、彼女が仕事を準備しないといけないということが起きたので、初めは準備や指示の出し方も、曖昧な出し方でした。しかし、受入することによって、あれを準備しないといけない、これをしないといけない、教えるには私が分かっていないといけないという風な効果が大きかったです。あとは、人に依存するというか、自分たちの時間の切り崩し自分たちのできることをやるという仕事のやり方だったのが、生産性が意識できるようになったという風のが大きかったですね。そのあたり、例えば、障がい者の人に来てもらう仕事と、自分がやらなければいけない仕事という棲み分けが彼女自身できるようになったので、創造性のある仕事と提携業務というふうに仕事を切り分けた時に、じゃこの仕事は障がい者の人にきてもらった時に、訓練として提供しましょう。こっち側は自分でしましょう。ということから生産性はあがったきたかなと思います。彼女自身の成長が一番大きかったんじゃないかな。
----------------------逆に苦労した点はありますか?
スタッフが受入に対して、初めは否定的であったり、不安がすごく強かったです。
僕は、上の立場から「受け入れる」と決めて取り組んでいたが、彼女は「大丈夫ですか?!」という言葉出るほどの不安でしかなかった。また、彼女は「いや、この仕事は私でないと無理です。」という話をされたが、僕は彼女に「いや、もうとりあえず任してみてくれ。」と話しました。
-----------------------この不安をどのように取り除いて仕事を任せていけるようになったのですか?
一緒にやりながらですね。よくある話なんですけど、「マニュアルがないから受入できない。」とか言われますよね。うちもやっぱり言うんですけど、「マニュアルとかいらんから、やってもらいながら一緒に作ろう。やってみて失敗したところはマニュアル作ろう。」とか「言語化しよう。」「僕らも勉強やしね。」っていう中で、取り組んだのが大きかったんじゃないですかね。だから、最初に苦労したところは、すごく否定的であったところですね。
もうでも、今では「次いつ来てくれるんですか?」とか、「また来てくれないですかね。」と言ってくれるぐらい、変わりましたね。「これ次来てくれる時にお願いしたいんですけど。」とかもう自分で事業所とやり取りしてくれているんで、助かっていますね。
-------------------現状の課題やもっと改善が必要だと思うところはありますか?
やっぱりやりたいのは、雇用拡大していきたいんで、結局1年間で雇用は数名雇い入れしましたけど、もっと拡大していきたいなーっていうところと、情報発信が出来ていないので情報発信をしていきたいですね。成功事例を発信するんだ!と言っているわりには、今こうやって聞いてもらいながら整理している所とか、じゃ世の中に発信出来ているのかというと、やっぱり出来ていないなぁって言う所は課題かなって思います。
---------------------------支援員に求めるものとか、要素とかはありますか?
僕が見て思うのは・・・うち(SAKURA)に来たその先まで、その人(実習生)の先まで見てあげれているかというのは、受入側としては凄い分かりますね。単にうちに体験だけしに来たいなっていう支援員の方なのか、ここの経験をもとにAなのかBなのかっていう選択肢を見据えて、うちに来ているのかっていうのが、目標だったりとか改善したい課題だったりとか、有る無いっていうのは凄い分かりますね。
なので、そのあたりは支援員の方には、求めたいなって思います。
たった2年しかない就労移行の中の・・・仮に1週間くるならその1週間がどれだけの重さでとらえているのかなと言うのは思いますね。
-------------------事前に、支援員と寺谷さんは打合せやフィードバックする時は話し合いはするんですか?
事前に、どんな機会にしたいですか?って確認します。成功事例を積みたいのか、課題を把握したいのか、課題を克服したいのかっていうのか。どの段階にいてる人ですか?っていうのを確認して、それに合わしてこっち側は評価をする時も、甘く評価するのか、厳しく評価するのか、っていうのは変えますし、評価だけでなく、仕事も変えますし、指示の出し方も変えれます。逆に言うと、アセスメントを取るというのを僕に依頼してもらっても良いですっていうようなお願いの仕方はしていますね。それに合わした最終の振り返りをするっていう感じです。
--------------------今までの事例では、体験に来た人で、寺谷さんが言う段階で言うとどの段階の人が多かったですか?
そうですね・・・。初めて企業実習に参加するという方が多いですね。本人も何がしたいのか、何が向いているのか分からないので色々と経験する為に参加される方が多かったですね。
そのような方には、午前、午後で仕事を分けて、午前は作業の仕事をして、午後はパソコンの仕事して・・・という感じでとりくんでもらっています。
---------------------最後に、障がい者雇用で感じている事はありますか?
もっともっと中小企業の雇用が増えれば良いなと思ってて、うちの会社は僕含めて10名まででしょう?こういう小規模な所で増えればいいのになって。最近は、僕も営業に行くようになって「いや、うちの会社なんてまだまだ。」なんて言われた時なんかは、言い返せるんでね。(笑)「うち、この人数でやってますよ。」って。客さん「んっ!?」ってなりますね。(笑)
今までは、僕は事業所に居て営業しても企業から「おたくやってるんですか?(障がい者雇用)」て言われて返せれなかったけど、今は実際にやっている(障がい者雇用)から、そういったとこは変わりましたね。
----------------------ありがとうございました。
実習の詳細